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前後の文章との繋がりについて

文章を書く時に「前後の文章との繋がり」を意識することはとても重要です。

繋がりを意識するだけで、文章はグッと読みやすくなります。

前後の繋がりを意識する

こちらの文章を参考に添削します。

嘘をつくとしゃっくりが出る架空の精神疾患「ピノキオ症候群」を患うヒロインのイナ。

かつて心ない報道により家族を失ったチェ・ダルポ(イ・ジョンソク)。

報道という過酷な世界で生きる若者を描いた作品です。

それぞれの文章におかしなところはありませんが、読みにくさを感じるのはなぜでしょうか。

この文章を修正したのがこちらです。

ヒロイン・イナは、嘘をつくとしゃっくりが出る架空の精神疾患「ピノキオ症候群」を患っています。

そんな彼女が出会ったのは、かつて心ない報道により家族を失ったチェ・ダルポ(イ・ジョンソク)。

このドラマは、2人を中心に報道という過酷な世界で生きる若者たちを描いた作品です。

修正で追加したのは、黄色の箇所のみです。

ですが、前後の繋がりを意識しただけでグッと読みやすい文章になりました。

前後の繋がりを意識=前後の文章に関連性を持たせることです。

悪い例の文章では、一文ごとに独立している印象です。

本当は関係している内容なのに、関係がないように見えてしまっています。

文とはそれぞれの行で完結するのではなく、全体を通して意味が通じなければ読みづらいということを意識しておきましょう。

急に話題を変えると読者はついていけません

前後の繋がりを意識していない文章では、急に話題が変わっていることが多々あります。

例えば、以下の文章を見てみましょう。

◯◯は宝くじに当たりました。彼氏と一緒に旅行へ行きます。

おそらく、この文章を読んで意味を理解できる人はいないはずです。

これは「◯◯は宝くじに当たりました」と「彼氏と一緒に旅行へ行く」という2つの文章の繋がりがわからないためです。

この文章を意味が通じる文にするためには、以下のように「クッション」となる文章を挿入する必要があります。

例①:◯◯は宝くじに当たりました。そこで彼氏と一緒に旅行へ出かけることに。

例②:◯◯は宝くじに当たりました。1年前の彼氏との約束を果たすために、一緒にバリ旅行へ出かけることに。

このように、クッションとなる文を入れることで、意味が通じる文章になります。

「自分(書き手)だけが理解しており、読者はまったく理解できない」という文章になっていないでしょうか?

文章を書いた後は、必ず客観的に確認するようにしてください。

ちなみに今回の場合、例②:「1年前の彼氏との約束」があまり重要ではないのであれば、例①:「そこで」としたほうがシンプルで読みやすくなります。

200〜300文字など文字数制限がある場合は、なるべく重要でない情報は省いて端的に伝わるようにまとめましょう。

接続詞の繋がり

前後の文章の繋がりを意識したとき、接続詞の使い方がおかしい場合があります。

世間知らずで言葉も話せないを彼女を放っておけませんでした。

しかし、ジュンジェは彼女の面倒を見ることに!

「しかし」とは前後の文章をつなぐ「接続詞」の1つです。

接続詞のなかでも「逆接」を表しているため、「しかし」の前後が反対の関係であったり、前後が成り立たなかったりする状況で使用します。

この文章の場合は、「放っておけなかった。だから面倒を見る」のが自然な流れで、逆説にする必要はありません。

このように、「放っておけず、面倒を見る」という書き方のほうがしっくりきますね。

世間知らずで言葉も話せないを彼女を放っておけずジュンジェは面倒を見ることに!

どんな接続詞が適切なのか、色々と試してみることも読みやすい文章を書くコツとなります。

ただ、接続詞は使いすぎると読みにくい文章になってしまうことも。

先程のように「しかし」を前の文章と繋いで「放っておけず」とするだけでシンプルにまとまることもあります。

無理に接続詞を使う必要はないので、「この文章を簡単に言い換えられないか?」と日頃から考える癖をつけておきましょう。